円滑に遺産分割協議終わるも、4年後家庭不和に?!/岡崎市の税理士法人アイビスが解説
◆岡崎市の税理士法人アイビス 相続サポートセンターがご説明します
遺産分割は無事にできたものの、その後に賃貸経営がうまくいかなくなった家族から不満が噴出し、家族内で不和が生じたケースがあります。
「『変な不動産を俺に押し付けやがって!』と兄に言われました」と肩落とすを相談者。
父親が亡くなり、相続が発生。
父親は遺言を残さなかったため、遺産分割を母、兄、妹、相談者の4人で話し合いました。
父親には広大な土地があり、個人と法人で、賃貸業や倉庫、駐車場の経営を行っていました。
家業は父親のみで行っていました。
相続時、母から「父親の見舞いに行った際、『法人は兄が継いで欲しい』と直接言われました。
問題は父親の全遺産を誰も把握していなことでした。
税理士のアドバイスで、家に残されていた固定資産税関係の書類をもとに父親の資産を洗い出すことにしました。
家族のだれもがなかなか遺産の整理に着手しようとしなかったため、相談者は積極的に動きました。
後から問題にならないように、父親の確定申告書、法人の場合は決算書をもとに、土地ごとに収支がわかるように作成。
その収支表をもとに、家族で話しあいました。
できる限り不公平にならないよう、家族の要望も聞きながら調整しました。
協議中、兄は何も言いませんでした。
そのため父親の遺志通り法人は兄が相続するように提案しました。
円滑に遺産分割協議は終わりました。
しかしその4年後、兄が文句を言い始めました。
兄は相続した賃貸住宅で民泊事業を始めました。
ところがコロナ禍で経営不振になったようで、これを誰かのせいにしたかったのでしょう。
こんな分割にしたから変になったんだと言うのです。
相続時に本当に継ぎたいのかという相続人の本心を知った上で、遺産分割を行うのが大事なことです。