中小企業経営強化税制及び投資促進税制の見直し等について/岡崎市の税理士法人アイビスが解説


前回、「中小企業経営強化税制」及び「中小企業投資促進税制」の制度について解説しました。今回は、「中小企業経営強化税制」及び「中小企業投資促進税制」見直し内容と生産性向上や賃上げに資する中小企業の設備投資に関する固定資産税の特例措置の新設内容について解説します。

「中小企業経営強化税制」見直し内容

対象設備からコインランドリー業又は暗号資産マイニング業(中小企業者等の主要な事業として行うものを除く。)の用に供する資産で、その管理のおおむね全部を他の者に委託するものが除外。

「中小企業投資促進税制」見直し内容

対象設備からコインランドリー業 (中小企業者等の主要な事業として行うものを除く。)の用に供する資産で、その管理のおおむね全部を他の者に委託するものが除外。
※総トン数500トン以上の内航船舶については、船舶の環境への負荷の状況等に係る国土交通省への届出が必要。

「中小企業経営強化税制」及び「中小企業投資促進税制」の見直しに伴い、節税のため副業的に行われていた、いわゆる「コインランドリー節税」や「マイニング節税」が規制された。
本業(主要な事業)として行うものは今後も利用可能。

生産性向上や賃上げに資する中小企業の設備投資に関する固定資産税の特例措置の新設

赤字企業を含めた中小企業の前向きな投資や賃上げを後押しするため、赤字黒字を問わず設備投資に伴う負担を軽減する固定資産税の特例措置を新設。


現行制度 新制度
対象企業 資本金1億円以下等の税制上の要件を満たす中小企業 資本金1億円以下等の税制上の要件を満たす中小企業
適用要件 設備の取得前に先端設備等導入計画の認定を受けて取得すること 3~5年の計画期間における労働生産性が年平均3%以上向上する等、基本方針や市町村の導入促進基本計画に沿ったものであること
投資利益率が年平均5%以上の投資計画に限る
対象設備 機械装置 1台160万円以上 1台160万円以上
器具備品 1台30万円以上 1台30万円以上
建物付属設備 1台60万円以上 1台60万円以上
工具 1台30万円以上 1台30万円以上
事業用家屋 取得価額の合計額が300万円以上の先端設備等とともに導入されたもの 適用対象外
構築物 1基120万円以上 適用対象外
特例措置 3年間最大100% ・計画中に賃上げ表明に関する記載なし:3年間、課税標準を1/2に軽減
・計画中に賃上げ表明に関する記載あり:以下の期間、課税標準を1/3に軽減
① R6.3月末までに設備取得:5年間
② R7.3月末までに設備取得:4年間
適用期限 R5.3.31までの間に取得した資産に適用される R7.3.31までの間に取得した資産に適用される

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