ETC等の高速道路料金のインボイス対応/岡崎市・名古屋市にある税理士法人アイビスが情報をお届け


令和5年10月から開始のインボイス制度で、3万円未満の課税理入れについては、一定事項を記載した帳簿のみの保存では仕入税額控除ができなくなります。
3万円未満の少額取引においても原則、仕入税額控除を受けるためには、インボイスの交付を受けて保存する必要があります。今回は、ETC等の高速道路料金のインボイス対応についてみていきます。

〇カードの利用明細はインボイスにならない

カード会社が発行する利用明細は領収書の代わりにならないため、インボイスには該当しません。
現行の取り扱いでは、税込の支払額が3万円未満の場合には、請求書等の保存がなくても、法定事項が記載された帳簿の保存のみで仕入税額控除ができるという特例があるため、カードの利用明細があれば問題にならないケースがあります。
しかし令和5年10月以降は、カード利用明細がインボイスに該当しないため、書類の保存方法が変更になります。

〇ETC等の高速道路料金

令和5年10月以降、料金所では、宛名の記載を省略した適格簡易請求書が利用者に交付されます。現金・クレジットカードで利用する事業者様は適格簡易請求書として交付される「領収書」、ETCクレジットカードでは「利用証明書」を保存することで、仕入税額控除を受けることができます。
下記、「ETCクレジットカード」等に係る高速道路料金のインボイス交付対応の概要になります。


支払手段 発行方法(発行場所) 請求書等 適用インボイス 備考
現金
書面(料金所) 領収書 適格簡易請求書(簡易インボイス)
クレジットカード 利用証明書
ETCクレジットカード
書面(料金所) 利用証明書 インボイス対象外 ・後日ご利用料金が確定するためインボイス対象外(従前どおり)の様式で発行されます
電子(ETC利用照会サービス) 利用証明書(未確定時) インボイス対象外 ・後日ご利用料金が確定するためインボイス対象外(従前どおり)の様式で発行されます
・「※料金は確定ではありません」といった注意書きが表示されます
利用証明書(確定時) 適格簡易請求書(電子簡易インボイス) ・ご利用料金が確定した場合は利用証明書の表示時〇確マークで明示いたします

ETCパーソナルカードは受け取る請求書がインボイスに

ETC利用照会サービスで発行できる利用証明書は、ETCクレジットカードを利用した場合に限られます。「ETCパーソナルカード」を利用した場合は、月に1回発行される請求書がインボイスになるなどとされています。

「ETCパーソナルカード」とは

クレジットカード契約をしないお客さまにもETCをお使いいただけるよう、東/中/西日本高速道路株式会社、首都高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社、本州四国連絡高速道路株式会社の6社が共同して発行するETCカードで、有料道路の通行料金のお支払いに限定されたカードです。

まとめ
ETC等の高速道路料金のインボイスについて、ご紹介させて頂きました。支払方法により、インボイスを満たす要件が変わりますので、利用別の保管方法等を社内に周知する必要があります。

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